追記:[Overwatch] 最新メタリポート(2/22)

Overwatch

今回の最新メタリポートは2月5-17日に海外で開催された複数のトーナメントでのマッチを対象に集計されています。

今回のリポートはシーズン3のまとめとなるレビューであり、プロシーンでのメタの変遷を振り返っている。リポート後半では“Hero Pool Champion”や各ヒーローを最も多く使用したプレイヤーについて考察している。まずは前回のリポートからシーズンが終了した今日までにどのような変化があったか見てみたい。

TIERS

S Tier (>=95% Usage Rate): No one!

A Tier (>80% Usage Rate): Lucio (94%), Ana (92%)

B Tier (>50% Usage Rate): Reinhardt (78%), Zarya (75%), Roadhog (53%)

C Tier (>20% Usage Rate): Solder 76 (43%), Tracer (37%), Genji (32%), Winston (24%)

D Tier (>5% Usage Rate): D.Va (17%), Pharah (15%), McCree (12%), Widowmaker (9%), Reaper (8%), Zenyatta (5%)

F Niche Tier (<5% Usage Rate): Mercy (4%), Mei (4%), Torbjorn (2%), Symmetra (2%), Sombra (2%), Bastion (0%), Hanzo (0%), Junkrat – 0 Picks

ジャンクラットのピックレートが再び0%に戻っている。Mangachu選手がごく最近の試合でジャンクラットを効果的に使用していたが、既にこのリポートを書きはじめた後のことで今回のリポートにそれは含まれていない。トレーサーとゲンジが幅を効かせている現在のメタでジャンクラットのスパミングは低レベルでは効果的であってもプロレベルでラッキーヒットの望むのは難しい。とはいえ、シーズン4とバランス調整が今後どうなるかは誰にも分からない。ジャンクラットの使用率が再び上昇することもあるかもしれない。

ジャンクラットはさておき、DPSヒーローの半数以上が「ニッチ」なピック域を逃れたことは喜ばしいことでもある。ウィドウメーカーの使用率がここまで上昇したのは久しぶりであるが、それはAPEXでは必ず2CPマップが採用されていたことも影響している。プロシーンにおいて2CPマップの攻撃側がウィドウメーカーを選ぶのは一般的になり、復権したダイブコンプにおいてはスペースメーカーとして機能している。ソルジャーもしくはマクリーとのペアでクロスファイアオフェンス(crossfire offence)を展開することもある(十字砲火を浴びせる構成ですがこれについては後述)。ソルジャーはDPSヒーローのトップに位置しているが、DVAのナーフにより能力を最大限に発揮している。ハイレベルなトレーサーはアンストッパブルなモンスターと化し、その使用率は得意とするKotHマップ以外でも上昇し続けている。Enter The Arenaの決勝ではSelflessのSinatraa選手がトレーサーでRenegadesを翻弄し優勝したが、その試合では、ザリアのサージがないにも関わらずパルスボムで5人をキルしていた。現在も調整中にあるロードホッグがトレーサーの活躍を抑止する存在になるかもしれない。スクラップガンの拡散率が減ったことで、これまでもよりもワンショットキルしやすくなっている。

以下は各ヒーローの使用率がシーズン3を通してどのように変化してきたかを分かりやすくグラフに表している。リンク先のデータではShift/Ctrl+クリックでフィルターすることも可能で、オーバーウォッチ発売後のプロシーンの使用率を期間ごとに確認することもできる。

Direct Link

今年1月24日のDVAのナーフによりメタに大きな変化が生じたが、アナの使用率はそれほど変化していないことが分かる。DVAの使用率はすぐに暴落しDPSクラスがその穴を埋めるように急増した。これにより、トレーサー、ソルジャー、ゲンジ、ゼニヤッタ、そしてウィンストンでさえも姿を見る機会が増えている。アナの影響力は変わっていないものの、プロ選手たちはまだいくらかの弱体化がアナには必要と考えているようだ。主な標的とされているのは、彼女のダメージ出力、スリープダートの持続時間、そして特にグレネードの回復阻害効果が過剰であると捉えられている。

次回のバランス調整パッチでどういったヒーローが頭角を現すのか予想するのは難しい。シーズン4では新ヒーローが登場する可能性もあり、バスティオンはリワークされる。これらのことを含めて多くのことが進行中にあるが、ここではシーズン4がはじまる前に統計上どの選手が優れていたのかを確認してみたい。

様々なサイトでチームランクやMVP選手を選定しようとしているが、多くの考慮すべき要素や主観的な要素が入り混じるため誤った結果を生むことにもなる。ここではあくまでも統計のみに注目し、ランキングを設定してみたい。シーズン3のヒーローのプレー時間と勝率をリスト化しているのでそれを基にシーズン3における各ヒーローのMVPを皆さんが判断してほしい。以下、筆者の印象に残ったプレイヤーについて言及している。

GrimReality

Direct Link

マクリーと聞いてまっさきに思い出す名前はTaimou選手かIDDQD選手だが、Grimreality選手も今の素晴らしいパフォーマンスを続けることができれば、彼らのお株を奪うことも可能だ。Taimou選手はGrimreality選手よりも勝率では勝っているものの、マクリーのプレイ時間は1/3程度である。Grimreality選手が躍動したWinter Premiereではノーマークであり、偶々刺さったマクリーで「カモ」を狩っただけという意見もあるが、いずれにせよ彼がショットをミスすることはほとんどなかった。DVAがナーフされた直後でソルジャーがDPSの主役を務めていた時期でもあり、マクリーの起用は非常にインパクトがあった。

Harryhook

Direct Link

Talespin選手がEnVyUsから去りHarryhook選手はTaimou選手と共にDPSを担うことになった。先週はEnVyUsがTaimou選手(特にウィドウメーカー)の能力を活かすためにクロスファイアオフェンス(crossfire offence)を展開したと書いたが(メタリポートとは別にCaptainPlanet氏が定期的に書いている記事)、この戦術では同様の能力を有するパートナーの存在が不可欠でもある。EnVyUsにはHarryhook選手という優れたヒットスキャンが存在し彼のソルジャーもまた卓越した存在であることに議論の余地はない。プレイ時間が最多で勝率も最多というプレイヤーは滅多にいないが、Harryhook選手のソルジャーはそのどちらでもトップに位置している。

[追記]

Crossfire Offenceのコンセプトは二人のヒットスキャンを敵チームを挟むように両サイドに配置し、丁度ラインハルトのシールドの裏表から挟撃するような形で両方から圧力をかけていくという戦術(これによりヒットスキャンのどちらか一方がシールドの裏から狙える)。EnVyUsが先日のBK Stars戦で見せたTaimou選手のウィドウメーカーを中心とした戦術がその先駆けとのこと。

No Title

No Description

Internethulk

Direct Link

シンメトラは彼女に有利とされる状況でもその全体のプレイ時間は多くはなかった。彼女の性能は特定の戦闘でのみ輝くが、彼女が今の性能を手にするまでかなりの時間がかかった。1時間以上彼女をプレーした選手はいなかったものの、Internethulk選手だけは際立っていた。同選手がシンメトラを起用した11ゲーム全てでEnVyUsは勝利を手にしている。Talespin選手の脱退によりオフタンクからサポートに移ったものの、Internethulk選手はベータテスト時代にKing’s Rowのファーストポイントでシンメトラを起用することでも知られていた。

最後にヒーロープールが最も幅広かった選手のランキングを確認してみたい。7人以上のヒーローを10マッチ以上で使用し、かつ勝率が60%以上の選手を対象としている。グラフにマウスオーバーさせることで勝率やプレイ時間の詳細も確認できる。

Direct Link

前シーズンではTivQ選手が“Hero Pool Champion”であったが、RogueからMisfitsに移籍したこともあり、試合数が少ないために対象外となっている。それでも13ヒーローを使用しているのは最多であるが、今シーズンのチャンピオンはLW BlueのエースFlow3r選手(aka Nanohana)だ。APEX S2ではあらゆるDPSヒーローをプレーし、メタにとらわれないピックをしている。Oasisのファラ、Volskyaのウィドウメーカーで見せたプレーは印象深い。さらにWatchpoint Gibraltarではウィンストンでのプレーも成功させている。オーバーウォッチリーグを控え、最も注目すべき韓国人プレイヤーの一人である。彼も含めて、Miro、Ryujehong選手らは外国人スター選手によるパワーをリーグにもたらし、EnVyUs相手にも接戦を演じることになるかもしれない。

EnVyUsについて言うと、Taimou、Harryhook選手は8人の選手を操りながら80%以上の勝率を誇り、これを達成しているのはHammers EsportsのJake選手のみである。TaimouとJake選手はタンクメタが主流であった今シーズンはロードホッグでプレーすることを強いられていたが、メタから外れたDPSも幅広くプレーしていた。特にHarryhook選手がソルジャーを好んでいたのは前述したとおりだが、リーパーでのプレイ時間も多く、リーパーを最も多く使用していた選手でもある。

Overwatch Hero Tier List and Meta Report: Season 3 Review
https://www.overbuff.com/blog/2017-02-22-overwatch-hero-tier-list-and-meta-report-season-3-review

Pocket

タイトルとURLをコピーしました