主任デザイナーのScott Mercer氏からグループに関する誤解と一部のプレイヤーがLFG機能に懸念を抱いていることについて説明がありました。
コメントがとても長いのでかなり端折ってますがそのまとめになります。
ランクマッチでグループを組むことに対するプレイヤー側の誤解について:
よく誤解されているが、グループでプレーすることで、得られるSRや失うSRに補正がかかることはない。ソロでもグループ+αでもフルスタックでもマッチ後にグループ構成によってSRの得失に補正がかけられることは一切ない。
マッチ検索の際にグループにいるプレイヤーのSRを人工的に押し上げているという事実はない。マッチメイキングで使われるSRを算出する際に、グルーピングすることで何らかのペナルティが加えられることはない。
マッチ後のSR得失に反映される要素:
- 敵チームのクオリティ(チーム平均SR?)と自チームの予想勝率。予想勝率が50%未満であれば勝った時のSRはより増加し、予想勝率が50%超であれば勝った時のSR増加は抑えられる。
- 継続的にプレーしているか否か。新しいアカウントやアクティブでなかったアカウントはマッチ後のSRの得失のブレが激しくなる。試合をこなしていくことでこのブレはいずれ収束する。
- SR3000+で非アクティブであったためにSRが減衰していた場合。減衰する前のSRに戻るまでは勝った後に得られるSRがより増える。
- プラチナ帯以下のプレイヤーであった場合。同レート帯のプレイヤーのマッチ中の平均的/典型的なパフォーマンスと比較して、パフォーマンスが良ければマッチ後のSRが若干上方に、悪ければ若干下方に補正される。
- 現在のSRが非常に高い場合。SR5000の上限に近づくにつれて、勝った時に得られるSR量は負けた時に失うSR量よりも少なくなる。
今年2月1日から5月28日までのランクマッチで得られたグループとマッチに関する興味深いデータ:
- ソロプレイヤーのみで構成されたゲームは全体のわずか16%。
- 最も一般的な人数構成は2,1,1,1,1 vs. 2,1,1,1,1で、これは全体の28%。
- ソロ6人のチームになった場合、対戦チームも全員ソロになるケースはマッチの73%、次いで2,1,1,1,1が24%、残りの3%は3スタック以上のチームと対戦していることになる。
- デュオの場合は、マッチの74%が2,1,1,1,1構成、14%が1,1,1,1,1,1、8%が3,1,1,1となり、4スタック以上のチームと対戦する確率はわずか4%。
- 6人のフルスタックチームの場合は、マッチの92%はフルスタック、5,1、4,2、3,3、2,2,2のいずれかの構成のチームと対戦している。
マッチメイカーは同等のグループサイズでマッチを組むようにデザインされており(とくにソロプレイヤーのために)、統計はマッチメイカーがきちんと機能していることを示している。
マッチメイカーがこの点について妥協するケースはプレー人口が少ない時間帯やSRが非常に高い/低いレート帯でのマッチングに限られている。
しかし、マッチメイカーが妥協するケースにおいてもいくつかの制約がある。
マッチメイカーがマッチを組む際は、SRをベースとして両チームの予想勝率が算出されるが、どちらかのチームの予想勝率が最低でも40%に満たない場合はマッチが組まれることはない。
予想勝率とSRの関係について補足する。例えば10試合連続で予想勝率が40%で、10戦のうち4試合で勝利したとするとSRは連戦スタート時と同じという計算になる。予想勝率が低ければ勝った時のSRはより増え、負けた時に失うSRを抑えられるということを忘れないでほしい。
ソロプレイヤーのみで構成されたチームについて更に掘り下げる:
上述したようにソロ6人のチームが同じくソロ6人のチームと対戦する割合は73%で、その時の勝率は当然50%となる。
ソロ6人のチームがフルスタックのチーム対戦する割合は極めて稀で(1150ゲームにつき1回の確率)、その時の勝率は41%。41%という数字が良いとは言えないが、稀なケースであり、41%という勝率自体も決して勝てないというわけではない。
ソロ6人のチームが6スタックを含むあらゆるグループ構成のチームと対戦した際の勝率はトータルで49.5%となる。
しかし、ソロでキューを入れたとしても、必ずしもソロ6人のチームに入るわけではない。時には2,1,1,1,1のチームである場合もあり、この時の勝率は50.03%、 2,2,1,1なら49.46%、3,2,1なら49.93%といった具合になる。
そしてこれら全てのケースをひとまとめにすると、ソロプレイヤー全体の勝率は最終的に49.94%ということになり、ほぼ5割という数字は実質的にソロキューであってもグループキューであっても最終的な勝率に差異はないということを意味する。
グループ構成で最も勝率の高い構成は6スタック。6スタックのチームはマッチの約84%で4スタック以上のチームと対戦している。6スタックチームの勝率は52.88%程度であり、6スタックでのプレーには非常に控えめながら利点があるといえる。その他のグループ構成はほぼ勝率50%付近で推移している。
<省略>
グループでプレーすることで様々なポジティブな経験を得ることができるが、中にはグルーピングを良いアイデアだとは考えないプレイヤーもいる。彼らは長い間パーティーを組んで連携の良いプロパーなグループと対戦することを心配しているが、この考え方にはいくつかの問題がある。
- ほとんどのグループがまったく同じラインナップで非常に長い間一緒にプレーしているわけではない。長期間同じ6人がプレーしているというグループは稀である。そういったケースはLFG機能を利用した場合、おそらく更にレアなケースとなるだろう。
- グループを組むことによる多くの恩恵はプレイヤーが一緒にプレーするとすぐにその兆候をあらわす。そして、これらの恩恵はプレイヤーが一緒にプレーする時間が長くなるほど増えるが、その恩恵はいずれ逓減することになる(どこかで頭打ちになる)。
- 個人のメカニカルスキルと状況判断が同程度のグループが2つ存在し、片方のチームは長期間共にプレーし連携も高いと仮定する。そのアドバンテージは必然的に高いSRをもたらすことにもなるが、この場合、この2つのチームはチーム全体の平均SRが異なるわけで、この両者がマッチングする可能性は低いといえる(つまり個々の実力が同レベルの即席パーティーと固定パーティーがマッチングする可能性は理論的に低いということかと)。
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最後にプレイヤーへのメッセージ:
- SRをあまり気にしすぎないように。楽しんで、プレーして学び上達すればSRは時間と共に上昇します。
- 他のプレイヤーとプレーすることはとても素晴らしいことです。LFGはそれを実現するための機能なので是非試してください。
- 人生短しです。お互いに仲良く親切に。